たった10分で終わったわたしのぽこあポケモン体験記
フシギダネはかわいかったよ
娘がやりたがっていたから、『ぽこあポケモン』を買った。
メタモンの主人公が人間の姿になり島を開拓するゲームだ。
横で眺める。
メタモンっぽい主人公がかわいい。
髪や服がメタモンみたいに、くにゃっとしていてまたかわいい。
見ている感じ、マインクラフトとどうぶつの森を足した感じだろうか。
わたしもポケモンが結構好きだ。
自分用のデータを作り、少し触ってみる。
ふむふむ……。
ああ〜……。
これ、ダメなやつだ……。
この文脈だと、時間泥棒的な意味でダメなやつかと思われるかもしれないが、違う。
わたしには、徹底的に向いていないのだ。
ポケモンの願いを叶えて回り、コツコツと島を開拓する。
アイテム整理や島のレイアウトもかなり自由度が高そうだ。
こういうゲームがどうにもできない。
コツコツ進める遊びが苦手だ。
わたしがかつて、どうぶつの森で作った『あんみつ島』を思い出す。
意気揚々と島に移住した。
それなのに、結局誰とも交流せず、鎖国した未開の地のまま終わってしまった。
金目のものが手に入ればすぐに売ってしまうので、博物館はスカスカだ。
そのくせ、ローンも全く返済できなかった。
かわいい服を手当たり次第に買っていたからだ。
そしてなぜかサメを釣り上げることにだけ、無駄に執心して海辺を駆け回っていた。
島民のことは魚釣りの邪魔なので、無視していた。
島からすれば、もはやただの野盗の類である。
住人のビンタは今どうしているだろうか。
今のわたしが続けられるのは、
マリオカートやマリオテニスのように、一回で区切りがつくものばかりだ。
マリオカートは1レースで満足する。
しかし、子どもの好きなグランプリモードは4レース続く。
長い。
特にレインボーロードは長すぎる。
何回飛ぶんだよ。
でも、本当はこんなわたしでも『ぽこあポケモン』を楽しみたい。
「ぽこあ」は、イタリア語の poco a poco に由来するらしい。
「少しずつ、だんだんと」という意味だ。
なんてきれいな名前だろう。
そして、なんてわたしに向いていない響きだろう。
こういうゲームをコツコツ楽しめる人を、わたしは心から尊敬している。
そういう遊び方ができる人を見ると、自分の落ち着きのなさを思い知る。
わたしは今日も、『ぽこあポケモン』の意味だけありがたく受け取って、マリオテニスを1試合だけやる。
ヨッシーに負けた。




面白い話でも文章がキレイで素敵です。
「あんみつ島」が未開の地のまま終わった話で笑いました。
poco a pocoを美しいと思いながら、1試合で区切れるマリオテニスへ帰っていく流れ、かなり好きです。ゲームの向き不向きって、性格診断より正直ですね。